顔料の分類学


□ 粒子の大きさ

顔料の大事なパラメータのひとつが顔料の粒の大きさです。
これは肉眼で見てもわからない、顕微鏡で確認できるレベルでの話です。絵の具の感触でもだいたいわかるのではないかと思います。
粒子のきめの細かさで色や質感に変化が見られます。

また、粒子が粗いと透明度が増し、粒子が細かいと不透明度が増します。

顔料を扱う日本画では顔料には顔料粒子の細かさによる等級別があります。あまり粒子が細かいと深みがないとかいう話を聞いたことがありますが、私は日本画についてはよく知らないのでよくわかりません。
他ではそこまでの区別はやいようですが、メーカーごとの違いとして観察できます。これは顔料の製法や選別によって粒子の細かさが異なり、それが絵の具の微妙な性質の差となって現れるためです。


□ 無機顔料と有機顔料

有機/無機というのは化学としては古い考えに入ってしまうかもしれませんが、分類としては分かりやすくて便利です。
有機化合物とは炭素を中心とした化合物で、もともとは生物の生産する物質を意味する言葉です。
一方、無機化合物とはそれ(有機化合物)以外の物質全般を指します。たとえば岩石や金属などは典型的な無機化合物です。
この有機/無機というカテゴリー分けを顔料に適用すると、次のようになります。

大まかな性質の傾向

無機顔料有機顔料
粒子の大きさ大きい小さい
粒子の堅さ硬い軟らかい
主な材料鉱物動植物,石油
主な発色原理d軌道電子の作用π電子の作用

最近登場した顔料の中にはどちらにも分類できないものが多く存在します。


戻る