□ 専門的な分類
絵の具/塗料を構成する成分は専門的には次のような用語で分類されています。かっこ内の語句は専門用語です。見るからに難しそうな(できれば使いたくない)語句ですがいちおう載せておきます。
まず関係がわかりやすいように図示してみます。
| 絵の具 | 顔料 | ||
| 展色剤 | (塗膜形成要素) | 塗膜形成剤(塗料形成主要素=ビヒクル) | |
| その他(塗料形成副要素) | |||
| 溶剤(塗膜助要素) | |||
語句だけではわかりそうもないので、上記の要素をそれぞれ説明していきます。
x. 絵の具
まず絵の具の最も重要な材料は「顔料」と「展色剤」の二つです。塗料の場合も同じですが塗料の場合は顔料を全く含まない塗料もあります。
1. 顔料
顔料は色をもった粉末状物質で、着色のために加えられます。絵の具の主成分です。
詳細は別の項(顔料学)で説明します。
2. 展色剤
展色剤は顔料以外の成分です。学問的には塗膜形成主(副)要素、塗膜形成助要素からなります。詳しくは展色剤で説明します。
このような区分はあくまで便宜的なもので、現実にはこのような区分はそれほど意味を持ちません。
一つの成分が単一の機能を持つことはなく、たとえば顔料自身にも支持体とくっつく力をもっていたり、乾燥速度に影響を与えたりします。
□ 色を決定する成分
まず、絵の具の必須成分は顔料です。それは顔料が絵の具の色を決定する成分であるからで、色がついていなければ絵の具にはなりませんから、顔料は絵の具の材料としてはもっとも大事な成分ということになります。
□ 顔料を助ける成分
顔料だけでも絵の具としての最低限の機能をもっているかもしれませんが、それでは非常に使いにくいので顔料を絵の具として使いやすくするための成分「展色剤」が必要になります。
一方展色剤の役割はいろいろありますが、絵の具に流動性を与えること、乾燥して絵の具を定着させることなどがあります。
いろいろな絵の具の顔料と展色剤の組み合わせを表にしてみると次のようになります。
| 絵の具 | 展色剤 |
|---|---|
| 水彩絵の具 | アラビアゴム |
| アクリル絵の具 | アクリルエマルジョン |
| 油絵の具 | 乾性油 |
| パステル | トラガカントガム |
□ その他の成分
展色剤と顔料があれば絵の具はできますが、それだけでは十分な性能が得られないのでその他の成分が加えられます。
専門家用の絵の具の場合はその他の成分の添加は控えられる傾向があるように思われます。
かびが生えたりすることを防ぐために場合によっては防腐剤が加えられます。
油絵の場合、乾燥速度の調整のために乾燥促進剤を加えたり、盛り上がりを強めるためにロウ分が加えられたりします。