油絵を速く描く


これ以外にも速く描く方法はあると思いますが、
これらが自分のよく使う方法です。


目次

  1. 大きな筆を使う
  2. 手を素速く動かす
  3. 薄く塗る
  4. 乾燥の速い絵の具を使う
  5. 乾燥の速い油を使う
  6. 太陽の光に当てる
  7. ドライヤーで乾かす
  8. 中間色の下地を使う
  9. あらかじめアクリルで下塗りをする

大きな筆を使う

単純なことですが、意外な盲点になっていることがあり得ます。
大きな筆(もしくは刷毛)を使えば、描くスピードは速くなります。大きいキャンバスに描いているときなどはやはり大きな筆でなければやってられません。
大まかな部分は大きい筆、細かい部分は小さな筆という使い分けを忘れてはなりません。下塗りや下描きも大きな筆の方が効率的です。

手を素速く動かす

手を速く動かせば、当然早く描けます。下描きや下塗りなど丁寧に描いてもしょうがないときは手早く描くに限ります。まあ、慣れてくると自然に速くなってくるものです。
右手と左手で同時に描くというような器用なことができればより速く描くことが可能です。
ただし、どんなに速く手を動かしても、乾燥は速くならないので、油絵の場合は別の手段が必要になります。

薄く塗る

油絵の具は乾燥するためには酸素(空気)にふれる必要があるので厚く塗れば塗るほど(指数関数的に)乾燥速度が遅くなります。逆にいうと、薄く塗れば乾燥が速くなることになります。ただし、油絵の重厚さなどはまったくなくなってしまうので、物足りなく思う人もいるかも知れません。
私はもともと薄塗りなので割合すぐに乾きます。がその反面としてよく「油絵らしくない」と批評されます。

乾燥の速い絵の具を使う

油絵の具には乾燥の速いものと、乾燥の遅いものがあります。ですから、乾燥の速いものを多く使って描けば、乾燥が速くなり、結果として速く描くことができます。
自分の場合、描き始めからしばらくはそれほど色合いにこだわる必要がないので乾燥の速い絵の具を中心にして描いています。
油絵の具のラベルにはたいていその乾燥速度が描いてあります。
乾燥の特に速い絵の具には、シルバーホワイト、ローアンバー、バーントアンバー、ビリジアン(本物のほう)、プルシアンブルーなどがあります。
速乾性の異様に乾燥が速い絵の具も売られています。これらを愛用している人も結構多くいるようです。
逆にアイボリーブラックは極めて乾燥が遅いので、注意しましょう。

乾燥の速い油を使う

油絵の具の画用液の中には乾燥の速いものもあります。クイックドライングなんたらかんたらというような名前の速乾性の調合油などは非常に速く乾燥します。じつはこの調合油のなかにはシッカチフという乾燥促進剤が含まれています。
シッカチフは乾燥促進剤のことですが、これは速く乾燥させる目的では非常に重宝です。使い方に注意が必要ではありますが、確実に乾燥が速くなります。
またパンドルなど樹脂を含むとき油も乾燥がやや速くなります。

太陽の光に当てる

お日様に当てれば、太陽の光による影響で油絵の乾燥速度は速くなります。蛍光灯の光ではちょっと無理だと思います。ただし、光による乾燥では絵に悪影響が出ることもあります、たとえばキャンバスの木枠が曲がってしまったり、板が湾曲したりといったような被害がありえます。あまりやらないほうがいいかもれません。
昔の人は乾燥の速い油を使えなかったので、日に当てて乾燥させていたそうです。で、失敗がかなり多かったらしいです。
当然、この方法は雨やくもりの日にはこの手は使えません。洗濯物と同じように雲行きが怪しいときは部屋の中へとり込んでおきましょう。

ドライヤーで乾かす

ドライヤーで乾かすという、水彩では効果てきめんな方法ですが、油絵の場合は揮発性の成分(テレピン油やペトロールなど)をとばす効果があるだけです。揮発成分が飛んでも油は固まらないという意味では乾燥が速くならないことに注意が必要です。
乾燥は望めなくても、揮発成分がとんでしまえば重ね塗りは容易になるので十分目的が達成されることも多いでしょう。その場合は非常に有効。
長時間ドライヤーを当て続けるのは高価がありそうな気分になりますがまず無駄な作業なのでやめた方がいいでしょう。

中間色の下地を使う

中間のトーンの下地をあらかじめ作っておくと、工程が一つ少なくなる可能性があるという意味で、白地の上に描くよりもペースよく描くことができるかもしれません。
中間的な色を全体に塗っておく方法で描くと、その色をもとにして、明るい部分と暗い部分を描くだけなので感覚的にも作業が楽になります。
そして最初から全体に色が塗ってあれば、塗り残しに気を使う必要がなくなるという利点もあります。
全体的に同じような色がある場合などにも有効です。
色の付いたのキャンバスなどとしてあらかじめ用意しておくのも一つの手でしょう。
私の場合、余った絵の具を使って白いキャンバスに適当に下塗りをしておくことがあります。でも最近は「絵が暗くなる危険を伴う」という理由からあまり利用していません。

あらかじめアクリルで下塗りをする

油絵の場合塗り重ねによる技法がしばしば使われますが、アクリル絵の具で下塗りをして、(乾燥してから)その上に油絵を載せるとことにより速く描く方法があります。
このばあいアクリル絵の具が描いているそばから乾いていくので、下の段階が非常に早く進みます。
そして最後の仕上げの段階で油絵の具を生かした表現を利用すればいいわけです。
それぞれの絵の具の長所を生かした描き方ともいえます。
ただし、油絵の上にアクリル絵の具を載せるという逆の操作は油がアクリル絵の具をはじくためうまくのってくれないので、やめた方がいいでしょう。


速く描くためにと、いろいろ試してみましたが、だいたい、以上のような方法に落ち着いています。
もっとも、私はのんびりしているのであまり速く乾燥されると逆にあわててしまいます。


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